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ある友人のお話し。句会で面白い句に出会って、彼は躊躇なくその句を選んだ。句は、 冬眠の蛇ごと山の売られけり(後句) である。私も諧謔性のある句だと感心した。ところがその後友人は、「俳句研究」平成18年12月号に、 冬眠の熊ごと山の売られけり(先句、大島雄作) を発見した。最近のベスト三句を問うアンケートに対する伊藤伊那男氏の回答で、大島雄作氏の「熊」の句を推奨していたのだった。時系列から考えて、「蛇」の句は先句の「熊」句を知っていて、これに依拠したものと思われるのだ。「熊」より「蛇」の方が、俳句として上等なら赦しても良いという意見もでるであろうが、どうだろう、「熊」が勝っていよう。これが、「蛇」でなく、もっと飛躍したものであったなら、面白いパロディーとなっていたと思う。例えば「村」などは如何か。 この話を聞いた後、私は念のためインターネットでこの「熊」の句を検索してみた。当然大島雄作氏にヒットすると思っていた。ところが、どうしたことか、都内K市のSS氏作、と出てきた。しかも、M県主催の全国向け俳句大会応募句(平成13年11月19日締切)で、上位入選作であった。私はすぐM県に問合せた。結果はすぐに返ってきた。 「極めて似通った句が見つかったので、入選を取消したのだが、ホームページを消し損なっていた。本日、早速削除致します」 と言って来たのだ。 (植田密編集「生花志」第6号、平成19年4月号より) |
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