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俳句漫評(3)ー類句(その3)の続きである。 冬眠の熊ごと山の売られけり(先句、大島雄作) の句である。これをM県の大会に出したSS氏のことは、個人情報守秘義務があるため、お教えできない、とのM県の尤もなコメントがあった。そこでインターネットで調べてみた。するとこの方の別の句が、日本全国各地でぞくぞく入選していることが分った。俳人協会全国大会・現代俳句協会全国大会・XX県俳句大会・○○市俳句大会などなどである。八十歳以上の高齢の方で、投句専門の俳人のようだ。 私は、大島雄作氏にこの句の作成および発表年月日を問合せてみた。戴いた回答には、作句したのはごく少人数の句会で平成10年だったが、発表したのは、氏の第三句集「鮎苗」で平成17年だ、という。SS氏は平成13年にM県に応募している。大島氏の作句の後ではあるが、発表よりは前なのである。これでSS氏が先行句を剽窃したという疑いは、一応はなくなるのである。つまり、この句は大島氏とSS氏の偶然の作と考えるべきなのだ。十七音一字一句一音そっくり同じだが、稀有の偶然だと考えるべきなのだ。 大島氏は、「この句ような発想は珍しいことではない、という証拠ですね」と、いとも恬淡としておられる。だが、どうしてM県は「類似句があった」と分ったのであろうか? 偶然の作であれば、著作権法の立場からは取消される理由はないのである。 あまり下世話な憶測は止めるべきであろう。たかが俳句である。だが、されど俳句である、とも思う。 |
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